SNSなどでよく見かけるようになった壁掛けテレビ。
おしゃれでマネしたくなりますが、賃貸物件だと壁に穴を開けられないためあきらめている方も多いのではないでしょうか。
賃貸物件だけど壁掛けテレビにしたい!
DIYが苦手でも壁掛けテレビにできる方法が知りたい!
そのような方に向けて、本記事では賃貸物件でもできる簡単な壁掛けテレビ実現方法をご紹介します。
記事の概要
- 「原状回復=借りた当時の状態に戻す」ではなく、通常使用による損耗の修繕費は大家負担になる
- 壁紙の場合はビスやネジ穴は入居者負担、画鋲やピン穴は大家負担になることが多い
- 『壁美人』はホッチキスを使用するため、
→画鋲やピンよりも穴が小さく賃貸でも使える
→設置が簡単なためDIYが苦手でもお手軽に壁掛けテレビを実現できる
賃貸壁掛けテレビ実施前に知っておきたい2つのこと
安心しておしゃれな壁掛けテレビを実現するために、まずは「原状回復」と「修繕費」についてご紹介します。
ここでは『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』を参考に紹介していきますが、契約自由の原則があるため必ずしもみなさんの退去時に当ガイドラインの内容が適用されるとは限りません。現在の物件でどのような契約を交わしているのか必ずご確認ください。
原状回復
賃貸物件にお住まいであれば一度は聞いたことがあるであろう「原状回復」。
その原状回復とは何か。
『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』によると、次のように説明されています。
原状回復を「賃借人の居住、使用により発生した建物価値の減少のうち、賃借人の故意・過失、善管注意義務違反、その他通常の使用を超えるような使用による損耗・毀損を復旧すること」と定義し、その費用は賃借人負担としました。
国土交通省:原状回復をめぐるトラブルとガイドライン
経年劣化や普通に生活(通常使用)をしていて発生したもの“以外の”傷や汚れについては、入居人(みなさん)が負担しましょうね、と書いてあります。
つまり原状回復とは、借りた当時とまったく同じ状態に戻しましょう!ではなく、入居人がここで生活したが故に発生した(入居人固有の)傷や汚れについてだけは入居人負担で元に戻してねということです。
壁紙における通常使用(大家負担)とそれ以外(入居者負担)について具体例を表にまとめましたので参考にしてください。
通常使用(大家負担) | 通常使用外(入居者負担) |
---|---|
日焼けや経年劣化による変色 | タバコのヤニによる変色 |
電気ヤケ | 落書き |
物件のグレードアップのために行うリフォーム | 結露などの放置によるカビやシミ |
画びょうやピンの使用による穴 | ネジやビスの使用による穴(下地ボード張替え) |
今回は壁掛けテレビがテーマなので、太字でお示しした壁にあいた穴について覚えておくとよいでしょう。
穴が大きく下地ボード(石膏ボード)の張替えが必要な場合は修繕費が入居者負担となります。
修繕費
ネジやビス等で穴をあけない限り修繕費を負担する可能性は低いです。
しかし万が一ということもあるため、ここでは壁紙の修繕費についてご紹介します。
不当な金額を請求されないように知識をつけておこう!
張替え費用は壁1面分負担が基本
壁紙の張替え費用は平方メートル単位で算出できます。
原状回復の考え方からすると傷つけた部分(平方メートル単位)の修繕費だけ負担すればよいのですが、壁紙の場合、ツギハギ状態になってしまうことからあまり小さい単位で張り替えるのは現実的ではありません。
そのため、ダメージのある壁紙を1面分負担するのはやむを得ないとされています。
壁紙の耐用年数は6年
耐用年数とは、減価償却資産(壁紙などの固定資産)が使用に耐えうる年数のことをいいます。
壁紙の場合その年数は6年です。
入居時に壁紙が新品であっても月日が経つにつれてその価値は徐々に下がっていき、入居から6年経過した時点で壁紙の価値は1円になります。
たとえ壁1面分の修繕費を負担することになっても、経過年数によっては新品価格を全額支払う必要はありません。
修繕費の計算方法
入居時に壁紙が新品になっており、入居から3年後に退去する場合を想定した壁面積2.5㎡の修繕費の計算式をお示しします。
耐用年数が考慮されずに計算されているケースがあるためよく確認しましょう。
賃貸でも壁掛けテレビを実現~『壁美人』
賃貸物件で壁掛けテレビをあきらめてしまう一番の原因が“壁の穴問題”です。
原状回復のところでご説明したとおり、壁紙の場合画びょうやピンの穴であれば修繕費は大家負担になることが多いです。
でも、画びょうじゃテレビを壁に掛けられないよ…
そこで役に立つのが『壁美人』。
画びょうやピンよりも穴が小さいホチキスを使う壁掛け器具なので、原状回復/修繕費の心配なく壁掛けテレビを実現できます。
※修繕費の負担が発生しないことを保証するものではありません。必ず賃貸契約書の内容をご確認ください。
しかも難しい作業なく取り付けられるのでDIYが苦手な方でも安心です。
賃貸壁掛けテレビの味方!『壁美人』の使い方
『壁美人』を実際に使ってみましょう。
用意するもの
『壁美人』本体以外に自分で用意するものはたったの2つ。
これさえあれば壁掛けテレビが完成します。
より作業しやすくするためには以下の道具を用意するとよいでしょう。
作業工程
作業は大きく5つのステップになります。
- ブラケット(テレビを支える器具)をテレビの背面に取り付ける
- 壁面プレートを任意の高さで壁にあてがいながら、壁面プレート窓部分にフィルムをはめ込む
- はめ込んだフィルム超しにホッチキスを打ち込み、壁面プレートを壁に固定する(画像参照)
- 固定した壁面プレートに、テレビ背面のブラケットを引っかけてテレビを壁掛けにする
- 最後にテレビの下からブラケットのセーフティボルトをドライバーで締めて完成!
完成図や壁面プレートを取り外したときの状態が見たい方はぜひくままさんのインスタを参考にしてみてください。
使用上の注意点
『壁美人』を使用するにあたり気をつけるべきポイントが3つあります。
- 賃貸契約書の内容を確認する
∟壁紙の修繕費が無条件で入居者負担になるような文言がなければOK - 手元のテレビが壁掛けできるタイプなのか確認する
∟商品ページなどで取付可能な型番だと確認できればOK - 壁が通常の石膏ボードであることを確認する
∟(目立たないところに)ピンを刺して針に白い粉が付着すればOK
まずは賃貸契約書の内容を確認しましょう。
『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』は入居者の修繕費負担の要否を判断するのに役立ちますが、ガイドライン(指針)に法的な強制力はありません。
賃貸契約書はガイドラインよりも優先されるため、契約書に壁紙の修繕費が入居者負担になりそうな文言がある場合は一度貸主側に確認を取ってみてください
またテレビがそもそも壁掛けに対応していなかったり、設置予定の壁がコンクリートや硬質石膏ボードであったりすると『壁美人』は使用できません。
商品を購入する前に十分チェックしましょう。
賃貸で壁掛けテレビをするメリット
壁掛けテレビの主なメリットをご紹介します。
壁掛けテレビのメリット
- 見た目がすっきりしておしゃれになる
- 高さが調節できる
- 落下の危険性が少ない
メリット①:見た目がすっきりしておしゃれになる
賃貸物件は部屋の狭さに悩まされることが多いです。
テレビは家にあるモノのなかでも比較的大きく存在感があるので、そのまま置くとただでさえ狭い部屋がさらに狭く感じてしまいます。
それを壁掛けにすることですっきりした印象になり、リビングも広く感じられ垢ぬけた印象にもなります。
メリット②:高さ調節ができる
テレビ本体に高さ調節機能が備わっているものはあまり見かけません。
その点壁掛けテレビはテレビ本体やテレビ台の高さに依存することなく、壁さえあればどこにでもテレビを設置できます。
ソファやイスの高さ、好み目線の高さに合わせて自由にカスタマイズできるのは壁掛けテレビにする大きなメリットのひとつでしょう。
メリット③:落下の危険性が少ない
壁掛けテレビはそのまま置く場合と比べて落下の心配が少ないです。
最近頻発している地震で倒れる不安も減るので災害対策にもなるでしょう。
また小さなお子さんやペットがテレビを倒す危険性も減らせるため、ご家庭の事情も考慮して検討してみてください。
賃貸で壁掛けテレビをするデメリット
一方、壁掛けテレビにはデメリットもあります。
壁掛けテレビのデメリット
- 壁に穴があく
- 模様替えが面倒になる
- テレビ買い替え時には再設置しなくてはならない
デメリット①:壁に穴があく
賃貸壁掛けテレビにおいで一番のデメリットになります。
原状回復の義務により壁掛けテレビを実現する選択肢が大幅に減るため、壁掛けをあきらめてしまっていた方も少なくないはず。
しかし本記事で紹介した『壁美人』であればこのデメリットを解消し、修繕費の心配をほとんどせずに壁掛けテレビを実現できます。
※絶対に修繕費がかからないとの保証はできませんので、必ず『壁美人』の使用前に不動産会社との契約内容をご確認ください。
デメリット②:模様替えが面倒になる
テレビの場所を変えたくなった際は、設置器具をすべて外して再設置しなくてはなりません。
『壁美人』で使用するフィルムの使用回数は2回が上限なので、状態によっては新たに購入する必要があります。
設置場所をよく検討してから壁掛けテレビをしましょう。
デメリット③:テレビを買い替えたら再設置が必要
模様替えの際は壁から設置器具を取り外す必要がありますが、テレビの買い替え時には設置器具からテレビを取り外す作業が発生します。
古いテレビを使用している場合は、テレビの新規購入から検討しておくとよいでしょう。
賃貸でも壁掛けテレビをあきらめない!
賃貸では壁に穴を開けづらいため壁掛けテレビをあきらめていた方が多くいると思います。
しかし賃貸物件でも、またDIYが苦手でも『壁美人』を使うことで壁掛けテレビはできます。
狭くなりがちな賃貸物件だからこそ、壁掛けテレビで省スペース&おしゃれ空間を実現してみてはいかがでしょうか。
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